読了

梅田望夫茂木健一郎フューチャリスト宣言ちくま新書(2007) ISBN:9784480063618
読書は約半年ぶり。読書生活復帰後最初の本は、はてなからいただいたサイン本。実は、この本を読むまで梅田氏のことは知らなかった。茂木氏は、NHK等で何度も見ているし、昨年の受験国語の指導の際に、国語の問題文として何度も見ているが、この本でイメージは変わった。
さて、本書の題名「フューチャリスト」という言葉はどうもなじめない。少なくとも私は使ったことがなく、周囲で話されているのも聞いたことがない。いったいどんな宣言をしたいのか、題名だけではピンと来なかった。だが、読んでみると、なるほど、2人に共通する未来に対する明るさをあらわすには、耳慣れぬカタカナ語を使わなければならなかったのだろう。日本語としてなじんだ言葉を使えば、なじんでいるだけあって、日本での常識的な感覚がその言葉に含まれてしまう。著者は2人とも、この日本の感覚を否定し、未来への明るさをもつことに成功している。だからこそ、この題名を選んだのではなかろうか。
著者2人の明るさは、自信に裏付けられているように思う。高等遊民的生活をしている身からすれば、自信を分けてもらえた気がする。分野は全く違うのだが、私が現代に対して抱いている感覚と親和的に思えた。自分の考える生き方も、間違ってはいないのかもしれない。