読了

矢沢永吉『成りあがり』角川文庫(1980)
副題がすごい。「矢沢永吉激論集」、そして「How to be BIG」。この副題はなかなかつけられるものではない。
本の内容を一言でまとめるならば、はじめの「読者へ」を読めばよい。「オレは、昔のことを思い出すとマジになる。・・・/銭が正義だ。こう思ってしか生きてこれなかった。ほんとは銭が正義だなんてウソなんだ。それは良く判ってる。でも、そう思わなければ生きてこれなかった自分に腹が立つ。/攻撃することが生きることだ。・・・/・・・でも、だれもがBIGになれる“道”を持っていると信じている。」この調子で最後まで「激論」している。
取材構成は糸井重里氏。本書の成功は彼の手腕も大きいだろう。実際に語っているように書いてある。これはなかなかできることではない。