1泊2日の1人旅から昨夜帰った。往復の電車が久々のまとまった読書時間をくれた。長い間、電車通学・電車通勤に慣れ親しんだせいなのか、電車に乗ると、安心して本が読める。ここしばらく、電車に乗らない生活をしていると、急激に読書時間が減ってしまった。とはいえ、職業柄、活字とは日々接しているので、禁断症状が現れる心配はない。
さて、復路で読んだ猪口孝『トンボとエダマメ論』西村書店(2007)ISBN:9784890136094ほかよかった。旅行先の本屋で、ふと気になって買ってしまった。国際政治学者である著者に似合わないその題名と、「何が夢をかなえるのか」という副題に魅せられたのだろう。しかし、隣に『くにこism』を並べる本屋さんの配慮(?)はちょっと面白い。
著者の考え方は、私自身の考え方にとても似ていた。日々の暮らしの中で、忘れたくもなるその感覚に、全面的な支持をもらえたことが、うれしかった。トンボを追いかけきれず、それでも目の前のチャンスを探して、そのときどきで、トンボに代わる目の前の何かを追いかけ続けて、気がついたらここにいる。たまに目の前をよぎるトンボをやはりおいかけたくもなるも、トンボがどこにいったのかはわからない。エダマメを育てることも、そういえば自信をなくしていた。もう一度、トンボを追いかけて、自分なりのエダマメを育てようかな。