所用があって府中へ。ちょうど今読んでいる本のひとつ(原武史鉄道ひとつばなし』)に大国魂神社京王線について書いてあったので、ついでに大国魂神社へ参拝。
この本によると、京王線の前身である京王電気軌道の新宿追分=府中間が完成したのが1916年10月、玉南電気鉄道の府中=東八王子間が完成したのが1925年3月とのこと。だが、この両線の府中駅は隣接していなかった。両線の連結を阻む「聖域」として存在したのが、大国魂神社であった。ところが、1926年12月に京王が玉南を併合したあと、1928年5月には玉南の府中駅を廃止したうえで、参道に線路を通してしまったという。
現在、府中駅近辺の京王線は高架化している。参道の並木通りの上を横切って電車は走る。おかげで、並木通りと称されるこの道を参道と思う人は、もはや少ないのかもしれない。ビルに囲まれたケヤキを見て、電車によって縮小を余儀なくされた大国魂神社を思った。
とはいえ、鳥居の内側は神社らしい雰囲気を保っている。参道の途中にある府中市の図書館のコンクリートがいささか異質な存在を思わせるが、景観を害するほどではない。それよりも、ブライダルなんとかの看板の方がよっぽど違和感を覚える。今はもう、時代が神社を必要としていないのだろうか。
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部屋の整理は少しずつという形でもうしばらく続けることにしよう。
今回学んだことは、捨てる大切さ。捨てる技術をもっと磨かないといけないなあ。そういえば、そんな題名の本を昔、本屋でみたような。