読了

谷岡一郎ギャンブルフィーヴァー中公新書(1996) ISBN:4121013255
副題は「依存症と合法化論争」。基本的にこの2つが本書のテーマだが、後者は合法化論争というよりは、ギャンブルの社会的必要性と娯楽としての可能性を論じていると言った方が適切だろう。ギャンブルは社会的に必要なものであり、依存症という問題点は医療機関の充実でカバーすべきである、というのが骨子だろう。
私自身はギャンブルをほとんど全くしない。昔、宝くじを集団で買ったり、数度サッカーくじをやったことがあるが、すぐにやめてしまった。麻雀をしていた時期もあるが、これも一過性だった。小さな賭けもほとんどしない。でも、ギャンブル合法化については、なかなか面白い議論だと思う。ギャンブル自体にはそれほど興味がないが、学問対象にするとなかなか面白そうだ。
ところで、本書99ページに「潜在的にはまりやすい行為一覧表」というのがある。これはブラウンの論文からの引用だそうで、ブラウンの主観で危険度の高い順にならべられているのだが、この22番目が気になった。「何かを読むことを主目的とする読書」。うーむ、なるほど。ついでに29番目。「特定の種類の品を探し求め、買い漁り、収集する」。私の本好きは、この2つの「潜在的にはまりやすい行為」の組み合わせらしい。