私にとって学問とは、「芸」ではなかったのか。だとすれば、瑣末な勝負事にとらわれず、「芸」を磨くことこそ本筋であろう。ただ、かつての学問は、「芸」を磨くのに不熱心であり、今直面していることは、はたして「芸」なのかどうか、納得しかねる部分がないではない。こういう迷いと、中途半端な勝負事が今回の失敗につながったのだろう。
次回は、「芸」か勝負事か、その決断が迫られるだろう。勝負事であれば、その勝負が終わり次第、また別の行き方を模索せねばならないが、「芸」であれば、次のステップなどありえない。ただ、「芸」を磨き続けることこそが、プロたりうる条件となろう。
こういう難しい問題は、結局のところよくわからない。またゆっくりと考える機会もあるだろう、きっと。