読書時間のない今日この頃。別に活字から離れているわけではないが、やはり寂しい。
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保守的なものの見方をすれば、歴史には高い価値をおく。長く続いていることから、その有用性を推定する。裏からいえば、新しく始まるものには懐疑的になる。
たとえ、破壊を唱え、新しい出発を宣言しようとも、保守的な有用性の推定はなかなか覆るものではない。結果、新しい出発は換骨奪胎され、長く続いてきた価値にとってかわられる。いや、はじめからそのつもりで、ただの大義名分としての破壊なのかもしれない。
新しさに目を奪われてはいけない。結局、繰り返しがその本質なのではないか。
革命でもないかぎり、いや革命であっても、破壊と出発なんてありえない。そんなことはわかっていたのだけれど、溺れる者は藁をもつかみたくなる。新しさに賭けたのが、致命的だったのかもしれない。
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