読了

手塚治虫リボンの騎士(全2巻)』講談社漫画文庫(1999)ISBN:4062606402,ISBN:4062606410
最近、漫画の古典を文庫で読んでいる。今回はリボンの騎士
15歳にもなって、服装だけで男女の使い分けができるなんてすごい。声はどうやっているんだろう。姿を隠してフランツに「あたしはあま色の髪の乙女ですわ」と呼びかけるサファイア、それに対して「そういえばたしかにあなたの声だ」と答えるフランツ。乙女の声とサファイアの声が同じなのに気づかなかったのかなあ。フランツはあまり声には関心がないらしい。
とまあ、余計なコメントはこれくらいにして、恋にはどうして犠牲がつきものなんでしょうかね。サファイアとフランツが結ばれるためにどれだけの犠牲があったか。ヘル夫人、ヘケート、ブラッド、ジェラルミン、エロース、ビーナス。まあ、サファイアが悪いわけではないのだけれど、犠牲がなければ「恋と冒険の物語」にはならないのだろう。
個人的には、ヘケートのキャラクターが好き。「よーし、たたき起こして追い出してやろう」「そうだわ、あんたを逃がしてやるわ」「これはあなたのものだわ。あたしにはこんなものはいらないの。どうせ魔女の娘ですもの・・・」「見くびらないでよ!!悪魔だって人間と心はおんなじよっ」「あらーいけない。ちょうど子ヤギになって遊んでたとこなの」「あたしね、ちょっと王子さまが好きになりかかったとこなのよ」「あたしって、悪魔のくらしにむいてないのよ、きっと」「フランツ、逃げてっ。あたしにかまわずにっ」「おねがい、あたしを見ないで・・・。そのまま行って・・・」「フラ・・・ン・・・ツ・・・さよ・・・な・・・ら・・・」